ECサイトの種類と形式を徹底解説!中国輸入のECサイトでよく利用されているのはどこ?
ECサイト(Electronic Commerce Site)は、インターネット上で商品やサービスを購入・販売するためのウェブサイトのことを言います。
ECサイトには、消費者が24時間365日、好きなときに商品を購入できるという利便性と、地理的な制約がなく、世界中の商品やサービスにアクセスできるという利点もあります。
今回は、ECサイトのことをもっと詳しく知りたい人のために、その種類と形式について解説していきます。
目次
ECサイトの種類と特徴
ECサイトには、いくつかの主要な種類とそれぞれの特徴がありますので、最初にそれらの中から代表的なものを紹介します。
B2Cサイト
B2CはBusiness-to-Consumerの略称で、企業が直接消費者に商品やサービスを提供するプラットフォームです。ECサイトの中でも最も一般的で、Amazonや楽天市場、ヤフーショッピングなどが代表格です。中国輸入品の販売サイトとしてもよく利用されているのが、これらの大手B2Cサイトになります。
B2Cサイトでは、多種多様な商品カテゴリーが取り扱われており、消費者は服飾品から家電製品、食品まで幅広い品揃えから選ぶことができます。
また、消費者が商品を購入する際の判断材料となる、商品説明や仕様、写真、消費者からのレビューや評価などが提供されており、商品選びをより簡単に行うことが可能です。
C2Cサイト
C2CはConsumer-to-Consumerの略称で、消費者が他の消費者に直接商品を販売するプラットフォームです。
C2Cサイトでは、個人が自分の持っている商品や作品を他の個人に売ることができ、これにより、中古品や手作り品、限定品など独特の商品が取り扱われています。
メルカリやヤフオク、ラクマなどが代表的なC2Cサイトで、オークション形式の販売や、個人間での取引が可能であり、中古品や手作り品の取引が盛んです。また、メルカリやヤフオクでも中国輸入品は良く扱われています。
B2Bサイト
B2BはBusiness-to-Businessの略称で、企業間取引を行うためのプラットフォームであり、日本ではあまり例がありませんが、海外ではアリババやトレードインディアなどが代表的なB2Bサイトです。
B2Bサイトでは、多くの場合、大量の商品や資材を一度に購入する卸売取引が行われます。これにより、企業はコスト削減や効率化を図ることができます。
D2C サイト
D2CはDirect-to-Businessの略称であり、企業が直接、消費者と取り引きをするとプラットフォームです。従来の流通経路を省略することでコスト削減を図り、高品質な商品をリーズナブルな価格で提供することを目指しています。
D2Cサイトでは、独自のブランドやオリジナル商品が提供されることが多く、消費者は他では手に入らない独特の商品を購入できます。
2020年頃から日本でもD2Cが注目されるようになりましたが、2011年に登場したオーマイグラス (メガネ)やFABRIC TOKYO(スーツ)などのD2C企業が先駆者として有名です。
ECサイトの販売形式
前章でみたECサイトの種類を、この章では販売形式で見ていきます。
販売形式では、ショッピングモール型ECサイトと自社ECサイトに大別され、その発展形としてマルチチャネル型ECサイトや、越境ECサイトがあります。
ショッピングモール型ECサイト
ショッピングモール型ECサイトは、複数のショップやブランドが集まって商品を販売するオンラインのショッピングプラットフォームです。
消費者は、一つのウェブサイトで多様な商品やサービスを見つけることができ、便利にショッピングを楽しむことができます。
ショッピングモール型ECサイトの特徴は下記の通りです。
多様なショップ・ブランド
ショッピングモール型ECサイトでは、さまざまなショップやブランドが一つのプラットフォーム上に集まり、幅広い商品が提供されています。消費者は、ファッション、家電、食品など多岐にわたるカテゴリーから商品を選ぶことが可能です。
一元化されたショッピング体験
ショッピングモール型ECサイトでは、購入手続きや会員登録が一元化されていることが多く、消費者は複数のショップやブランドで買い物をしても、一度にまとめて決済ができる便利さがあります。
セール・キャンペーン
ショッピングモール型ECサイトでは、定期的にセールやキャンペーンが開催されることが多く、消費者は割引価格で商品を購入することができます。
ポイント・リワードシステム
多くのショッピングモール型ECサイトでは、独自のポイントやリワードシステムが提供されており、消費者は買い物をすることでポイントを貯めたり、特典を受けることができます。
代表的なショッピングモール型ECサイト
代表的なショッピングモール型ECサイトには、Amazon、楽天市場、ヤフーショッピングなどがあり、いわゆるB2C型ECサイトが多いです。
これらのサイトは、それぞれ独自の特徴やターゲット層を持っており、消費者は自分のニーズや好みに合わせて適切なショッピングモール型ECサイトを選ぶことが重要です。
自社ECサイト
自社ECサイトとは、企業が独自に運営・管理するオンラインショッピングのプラットフォームのことです。企業は自社ECサイトを通じて、自社の商品やサービスを消費者に直接販売し、ブランドイメージの向上や販売チャンネルの拡大を図ります。
自社ECサイトの特徴は以下の通りです。
ブランドコントロールが可能
自社ECサイトでは、企業が直接運営・管理するため、ブランドイメージやデザイン、商品情報などを自由にコントロールできます。これにより、消費者に対して一貫したブランドメッセージを発信することが可能です。
顧客データの収集・活用
自社ECサイトでは、消費者の購入履歴や行動データを直接収集し、マーケティング戦略や商品開発に活用することができます。また、顧客情報を独自に管理することで、よりパーソナライズされたサービスやプロモーションが提供可能です。
マージンの最大化
自社ECサイトでは、商品の販売に関する中間マージンが発生しないため、企業は利益率を向上させることが大きな魅力です。
独自の販売戦略
自社ECサイトでは、独自の販売戦略やプロモーションを実施することができます。例えば、限定商品や会員限定セール、ポイントやリワードシステムなどを導入することで、消費者の関心を引き付けることができます。
マルチチャネル型ECサイト
ショッピングモール型ECサイトと自社ECサイトを同時に運用するスタイルが、マルチチャネル型ECサイトです。企業にとって幅広い顧客層へのアプローチと、販売チャンスの拡大を実現する販売形式です。
それぞれのチャネルの特徴を活かしながら、顧客に対して最適な販売戦略を展開できる点が魅力ですので、この形式の主な特徴とメリットを見ていきましょう。
顧客獲得の多様性
ショッピングモール型ECサイトは、多くのブランドや商品が集まることで、幅広い顧客層が利用する一方で、自社ECサイトはブランドのイメージや価値を高めることができます。
これらを同時に運用することで、異なるターゲット層にアプローチし、顧客獲得のチャンスを広げることが可能です。
販売戦略の柔軟性
ショッピングモール型ECサイトでは、競合他社との競争が激しく、価格競争が起こりやすい傾向があります。一方の自社ECサイトでは、独自の価格設定やプロモーションが可能で、ブランド価値を維持しながら収益性を追求できます。これにより、各チャネルごとに柔軟な販売戦略を展開することが可能です。
顧客データの活用
自社ECサイトでは、顧客データを自由に収集・活用することが可能です。
これにより、顧客の購買履歴や嗜好を分析し、パーソナライズされたプロモーションやリピート購入促進策を実施することができます。
また、ショッピングモール型ECサイトで得られる顧客情報も活用し、自社ECサイトへの流入を促すことができます。
越境ECサイト
越境ECサイトとは、国境を越えて商品やサービスを販売する電子商取引の形態です。
インターネットの普及により、世界中の顧客にアクセスできるようになったため、越境ECサイトは急速に成長しています。
越境ECは、企業にとって新たな市場への参入や売上拡大のチャンスを提供する一方で、言語、物流、税関、法規制などの課題も存在します。
越境ECサイトの主な特徴と注意点は下記の通りです。
新たな市場へのアクセス
越境ECサイトを運営することで、国内市場だけでなく、世界中の消費者をターゲットにすることができます。これにより、新たな市場への参入や売上の拡大が期待できます。
地域に特化した商品の販売
地域特産品や伝統工芸品など、特定の地域に特化した商品を、越境ECサイトを通じて海外の顧客に販売することができます。これにより、地域の活性化やブランド価値の向上が図られます。
物流・配送の課題
越境ECサイトでは、国際的な物流や配送が必要となります。これには、送料の高さや配送期間の長さ、税関手続きなどの課題が存在します。したがって、効率的な物流パートナーを見つけることや、輸送コストを最小限に抑える戦略が重要です。
税関・法規制への対応
越境ECサイトでは、各国の税関や法規制に対応することが求められます。これには、関税や消費税の適用、禁止品目の確認、個人情報保護法などの対応が含まれます。適切な知識や情報収集が必要です。
言語・通貨への対応
越境ECサイトでは、多言語や多通貨に対応することが求められます。これには、ウェブサイトの翻訳や通貨換算機能の導入が必要です。また、各国の消費者の購買行動や嗜好に合わせたマーケティング戦略を展開することも重要です。
まとめ
今回は、近年、様々な形で発展するECサイトについて詳しく紹介しました。
中国輸入においても、ECサイトの活用は欠かせず、中国のアリババなどのECサイトから仕入を行い、最初はAmazonやヤフーショッピングなどのB2Cサイトで販売するのが基本的はパターンです。
その後、ビジネスを拡大しながらOEM販売へ移行し、ブランド力を着けた時点で独自ECサイトを展開することも可能です。
中国輸入で成功するパターンは様々ですので、ご自身のビジネスに合ったECサイトを活用による販売の拡大を目指しましょう。