中国輸入において検品はなぜ重要なのか?不良品率改善は輸入代行サービスがポイント!
中国輸入において仕入れた商品の不良品率が30%程度もあると言われており、検品は店舗の信頼性を保つためにおろそかにできません。
中国輸入の仕入先として、タオバオや1688.comが利用されていることが多いですが、これらのECサイトが持つ特性から、不良品が混じる可能性が高くなると思われます。
今回の記事では、中国輸入における不良品に対する検品に焦点をあて、事業者として考慮すべきポイントと対策を解説します。
目次
中国輸入で検品が必要な理由
中国輸入品は安かろう悪かろうのイメージが強かったですが、この10年程で製品品質も改善されています。
しかし、近年、中国輸入ビジネスが盛んなことより、より高い利益を出すためにどうしても安い仕入先を選んでしまう業者も多いのが現状です。
特にタオバオや1688.comは、下記のようなビジネス形式をとっているので、店舗によっては不良品率が高い傾向があります。
・タオバオ:C2C型マーケットプレースであり、審査なしに誰でも出店が可能。
・1688.com:中国国内向けB2B型卸売ECサイトで、発送は中国国内に限られ品質がやや劣る。価格は非常に安く、中国輸入ビジネスにおいて最も利用されている。
アリババグループの中には、B2B型卸売ECサイトとして、1688.com以外にAlibaba.comというマーケットプレイスがあります。
海外向け販売をメインとして越境ECサイトですので、品質の良い製品を販売している傾向がありますが、タオバオや1688.comより仕入コストが高目です。
そのため、上記2社が中国輸入の仕入先として人気が高いのが実情で、不良品が混じっていることを見越しての検品が欠かせません。
不良品率の悪化が利益に及ぼす影響を見る
ここでは不良品率が高いと、利益にどのような影響を及ぼすかを具体例を挙げて説明します。
不良品率は、下記の式で計算します。
不良品率=不良品の数÷仕入れ数
これをもとに、下記の例で不良品率が5%と30%のケースに分けて、不良品以外を全て販売した場合の利益率との関係をそれぞれ見てみましょう。
例)
仕入単価:800円
販売価格:1,500円
個数 :500個
経費(仕入コスト除く):100,000円
ケース1:不良品率5%の場合
販売個数:475個(500個×95%)
利益:212,500円=売上(712,500円:1,500円×475)-仕入・経費(500,000円)
利益率:29.8%=212,500円÷712,500円
不良品率が5%程度でおさまっていれば、良品475個すべてを販売した場合の利益率は29.8%となります。
中国輸入における利益率は約20~30%と言われているので、正常に事業を運営できていると言えます。
しかし不良品率が30%となるとどうなるでしょう?
ケース2:不良品率30%の場合
販売個数:350個(500個×70%)
利益:25,000円=売上(525,000円:1,500円×350)-仕入・経費(500,000円)
利益率:4.8%=25,000円÷525,000円
上記の計算通り、利益率は5%程度となってしまいます。
このように中国輸入で利益を出すには、不良品率をいかに下げるかが重要な課題なのです。
そしてそのためには、いかに検品をしっかりするかがポイントになります。
簡易検品と詳細検品の違い
検品は輸入代行業者に委託し、日本に輸入通関する前の段階で、中国側で実施してもらうのが一番効率的です。
日本に仕入をしてから検品を行うと、不良品の返品交渉などの手間がかかり、中国側の店舗によっては返品を受け付けないことも珍しくありません。
その点、中国輸入代行業者に依頼すれば、検品の結果はじき出された不良品の返品や交換交渉まで行ってくれるので安心です。
検品には簡易検品と詳細検品(オプション検品)があり、簡易の場合は無料のことが多いです。
それぞれを見てみましょう。
簡易検品とは
簡易検品は、主に製品の外観、包装、数量などを確認する基本的な検査で、一部の製品をランダムに検査することで行われ、品質基準が満たされているかを見ます。
例えば、商品のパッケージが破損していないか、製品の色やサイズが仕様に合っているかなどを確認します。
外観を中心としてチェックなので、下記のような項目は対象外なことが一般的です。
・商品の動作確認や組み立て確認
・パッケージを開封しての確認
・アパレル商品のタグ・ロゴマークの確認
・付属商品が揃っているかの確認
詳細検品(オプション検品)とは
詳細検品は、製品の全数または大部分を対象に、製品の機能、性能、耐久性などを徹底的に検査するため、有料で行われます。
詳細検品は時間とコストがかかるため、高価な商品、安全基準が厳しい商品、または品質に非常に敏感な商品に対して行われるのが一般的です。
また、すべての項目にわたり検品するのではなく、商品によっては通電や動作確認などの部分的な確認に重点を置く方法もあります。
このあたりは輸入代行業者によって方法やコストがまちまちですので、事前に確認する必要があります。
扱う商品によっては、部分的な検品で十分なこともありますので、そのあたりを考慮すると検品コストも安くすむこともあるでしょう。
「検品なし」や「甘い検品」で販売するとどうなるか?
中国輸入販売では、Amazonや楽天市場、ヤフーショッピングなどのECサイトを販売先としていることが多いです。
これらのプラットフォームには、購入者によるレビューが表記されており、出品している店舗の優劣がわかる仕組みとなっています。
ご自身が購入者となる場合、この購入者レビューを参考にしている人も少なくないでしょう。
このレビューにおいて高い評価が多いと店舗の売上において大きな追い風となりますが、低い評価が目に付くと逆風となります。
低評価が商品の品質に関してのレビューである場合、販売に対するダメージが大きいのは容易に想像がつくと思います。
甘い検品や検品なしで販売していると、不良品を知らずに販売することになり、この購入者から品質に関する低評価につながることになるので、検品は欠かせないのです。
また、商品返品や交換に無駄な時間と労力を割かれ経費を使うことになるため、前述でシミュレーションした利益率をさらに下回る結果にもなりかねません。
AmazonのFBA倉庫を利用している方も多いと思いますが、不良品が多く含まれていると
受取を拒否され送り返される措置を取られます。
これにより販売スタート時期が遅延するため、季節商品であれば販売機会の損失につながります。
片道で済んだFBA倉庫までの送料も、再納品することにより3倍かかることになり、利益を圧迫する要因になるのです。
これらのことを考慮すると、十分な検品にはコストがかかりますが、怠ることによって被る損害は決して小さくないことがわかります。
検品以外に不良品を減らす対策とは
不良品率を下げるためには、検品が最も効果的ですが、それ以外にも事前に不良品を下げる対策があります。
タオバオや1688.comの店舗の評価を確認する
前述の通り、中国仕入ではより安い仕入先を求めると、不良品率が高くなる傾向がありますが、タオバオや1688.comで仕入れるさいに店舗の評価が参考になります。
極端に仕入価格が安い場合は、製造過程で手抜きが合ったり、素材が悪かったりするので、店舗の評価チェックは重要です。
また、ユーザーからの口コミも、店舗の商品品質や販売に対する姿勢を知ることができるので、参考にしましょう。
優良店舗を選ぶポイントは、下記記事において詳しく解説していますので、参照ください。
アリババ(1688.com)で中国輸入を成功に導くリサーチの秘訣を画像で徹底解説!
タオバオで中国輸入を成功に導く リサーチの秘訣を画像で徹底解説!
テスト仕入を行う
不良品を防ぐために、目星をつけたいくつかの店舗で、テスト仕入をしてみることも挙げられます。
少量を仕入れて商品状態をチェックし、商品の状態をチェックして大丈夫なら本格的に仕入れましょう。
特に注意したいのは、画像や商品説明と実際に届いた商品が違う場合もあるという点です。
- そもそも色が違う
- 大きさが違う
- イメージ通りじゃない
などのケースがよくあるため、注意が必要です。
テスト仕入の詳しいやり方につきましては、下記の記事で詳しく解説していますので、ご参照ください。
初心者必見!中国輸入のテスト仕入のやり方とは?品質チェックや販売方法も詳しく解説!
THE直行便の検品・補修サービス
中国輸入における検品は、輸入代行業者に依頼するのが一般的です。
弊社「THE直行便」では、日本の品質レベルを基準として、不良品率を最大限に減らす検品サービスを提供しています。
検品方法も全量検品から抜き取り検品まで、ご依頼に合わせて様々な検品をリーゾナブルな価格で行っています。
詳細検品では、1商品ずつ丁寧に開封して細かくチェックし、誰が検品したかも分るよう検品システムが構築されているのが特徴です。
そのため、質の高いスタッフによる精度の高い検品が行われています。
また、人気のアパレル商品では、検品をすることによって発見した不良品(ラベル・タグの表示違い、汚れ、とびこみ、パンク、縫製不良、ほつれ、ステッチ切れ、付属品外れ等)をその場で補修して良品にします。(※下記画像参照ください)
これにより、商品のロスを最小限にとどめて仕入れることが可能なのです。
THE直行便のスタッフのほぼ全員が日本に留学の経験や、日本企業への就職した経験があり、日本製品の品質レベルを理解しています。
そういった背景から、検品の基準が非常に高く、少しでも不良と感じる部分があれば的確な対応が可能です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
中国輸入が仕入価格が低いことより非常に人気のあるビジネスですが、不適切な仕入先を選んでしまうと、不良品率も大きくなってしまいます。
高い利益率を目指してできるだけ仕入コストを下げる努力は必要ですが、中国輸入では検品は欠かせません。
検品は中国を出る前に行うのが一番良い方法なので、ぜひ弊社「THE直行便」の検品サービスをご検討ください。